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万有引力

或いは ネリリし キルルし ハララしているか

「君の名は。」を見て東京が大好きになった

 

生まれも育ちも東京。ずっと地元。

大学は県外に通っていたけれど実家暮らし。

ずっと東京で暮らしている。わたしはこの街が大好きだ。

 

県外の大学に通っていたとき、就職を都内でするか県内でするか、県内から来ている友人たちは迷っていた。

「だって東京って怖いし」「東京の人って冷たそうだし」「人ごみ苦手」

友人たちが言っていた東京のイメージはよく聞くものばかりで、しかし私はそれを否定できる材料を持っていなかった。

 

確かに、都内に住んでいて怖い思いをしたことはある。腕を掴んで引きずりこまれそうになったり、知らない人に声をかけられたり、後をつけられたり、怪しい宗教の勧誘に引っかかりそうになったり…そんな経験は確かにある。

冷たいかどうかはわからないけど、ものすごい勢いでぶつかってこられて舌打ちをされたり、新種の当たり屋か?!と思わないでもない。

 

 

そもそも東京は人が密集しているので、ちょっと電車に乗ったり繁華街に出たりすれば混んでいる。

 

でも、それって当たり前のことだと思っていた。怖い思いをしてもそこを切り抜ける判断力を身に着けたり、そもそもそういうところには近づかないようにしたり、ぶつかると舌打ちされるからなるべく身体がぶつからずに歩いたり、改札で引っかかるとイライラされるから定期はノールックで取れる位置につけて置いたり。

 

通勤・通学の時間帯、都内にいるということはそういう無駄な努力が自然と必要になるんだと思ってた。

 

わたしは都内から出て暮らしたことがないので、他と比べることができないのだが、県外に暮らす人からのイメージってあまり良くないのだなあ、とその時感じた。

メディアとかでも他県出身の芸能人が東京は冷たい、怖いって言うことがあって、わたしはそれを見たり聞いたりするたびに「そんなことないんだけどな」って思っていた。

 

 

就職して、地方出身の同期がたくさんできた。その子たちの話を聞くと、なるほど確かに都内とは全然環境が違うと思うことはいくつもあるし、地方での暮らしに憧れもある。

毎日新鮮な野菜とおいしいお米が食べられるっていいな。とか、大きい家に住んでるってすごいな。ご近所付き合い多いんだな、いつもおじいちゃんおばあちゃんがいる生活ってどんなだろう、とか。

 

毎日毎日満員電車で通勤して「もうつらい、辞めたい」って思いながら死にたくなるような気分味わって必死こいて仕事するのアホらしいな、地方でのんびり暮らしたいなとか思う。

 

というか、今の私は仕事に疲れていて、東京での暮らし=仕事している自分になっていて、つまりこの生活から抜け出したいという思いが強くなっている。

 

 

君の名は。」の人物紹介を見ると

立花瀧

東京の都心に暮らす男子高校生。日々、友人たちと楽しく過ごし、イタリアンレストランでバイト中。同僚の奥寺先輩へひそかに好意を寄せている。建築や美術に興味を持っている。

 

宮水三葉

山深い田舎町に住む女子高校生。町長である父は家を出ており、小学生の妹、祖母と3人暮らし。性格は素直だが、家系の神社の風習や、父の選挙運動などに嫌気が差している。友人たちと小さく狭い町を嘆き、東京の華やかな生活に憧れを抱いている。

 

 とあり、東京暮らしの瀧くんと、田舎暮らしの三葉の対比も面白い。

映画の中でわたしがとても印象的だったのは、初めて三葉が瀧くんと入れ替わり、東京の生活を体験した場面だ。三葉(瀧君)の瞳は輝いて、「東京や~!」となにもかもに新鮮な反応を示す。

何度も見ている新宿の街、通勤通学で使電車、ありふれたカフェメニュー、めんどくさいと思いながらのバイト(私は瀧くんのようなおしゃれバイトはしていなかったが)、そういうのが全部三葉にはキラキラした華やかな生活に見えていて、瀧くんと入れ替わった三葉は東京生活をものすごく楽しんでいる。

 

三葉の目にうつる東京と、私が見ている東京はあまりにも違った。

 

 

わたしも東京という街を大好きで居続けられるように、仕事のあれこれでくたびれてしまっても自分が住むこの街を嫌いにはならないでいよう。

 

君の名は。」は時空を越える恋愛SFってだけじゃなく、わたしにも大事なことを思い出させてくれた。