万有引力

或いは ネリリし キルルし ハララしているか

ジャニオタ、結婚に焦る

生まれてこの方、彼氏がいたことがない。

 

小学生の頃からジャニオタなので、わたしの中では男性としてときめく相手は常にジャニーズ。

ジャニーズと付き合いたいとか結婚したいとか、そういうことは思ったことはなかったけど(自分が…なんて想像もできない)、ジャニーズと同じかそれ以上に好きな存在を現実で見付けるのはわたしにとって本当に難しい。

 

加えて、わたしは昔からよく言えば弄られる、悪く言えば虐められるキャラで、特に男の子たちから傷付くことを言われることも多く、単純に生身の男性を好意的に見ることができないのだ。

常に「あの人、わたしのことブスだと思いながら話してるんだろう」「あの人今わたしの悪口言っただろうな」「わたしが話しかけたらきっと不愉快だろう」「わたしのこと嫌いなんだろうな、邪魔だと思ってるな」と思ってしまうので、どうにもフラットな状態で接することができない。

 

だから、テレビ、雑誌、コンサート、あらゆる場面でジャニーズを見ることはできるけど、それは全て「アイドル」である彼らの姿なので、もし彼らの素を見てしまったら、わたしは好きではいられなくなってしまうかもしれない。彼らがわたしを虐めてきたあの男の子たちと何ら変わりない人間だったら…と思うと怖くて仕方がないのだ。

 

 

もちろん、これまでの人生で、この人優しいなとか格好いいなと思ったことが無いわけではない。でも、その瞬間わたしの中でその人は「アイドル」という存在になる。

わたしはその人を架空の「アイドル」として祭り上げ密かに応援する「ファン」になる。

 

好意を持ったその人の、あらゆる面を見て幻滅したくないからだ。傷付きたくないからだ。

 

わたしは自分で勝手に「アイドル」と「ファン」という関係性を自分の世界線に持ち込み、「安全な恋愛」を楽しんでいるのだ。

わたしが勝手にときめいているだけ、わたしが勝手にすきなだけ、わたしが勝手にその人を見ていたいだけ。

だから、例えばその人に相手がいたとしてもそれは仕方がないことだし、反応がなくても良い、わたしのことを何とも思ってなくてもいい、話せなくてもいい。

 

 

でも、そうして拗らせた結果、人生で一人も恋人がいたことがない人間になってしまった。

 

 

この年齢になると、ぼちぼち周りも結婚を意識し始める。

「結婚したい」という言葉が突然現実味を帯びてくる。

 

「女としての賞味期限は今年までだ」なんていう友人もいる。いや待て待て、わたしまだ味見すらされてませんけど?

 

周りの友人たちは学生の頃にある程度の恋愛イベントはクリアしていて、今はもう結婚というゴールに向けて助走を始める時期なのだ。

わたしはまだ靴すら履けていないというのに。

 

社会人になって、ある程度仕事にも慣れてきた2~3年目。ゴールにたどり着いた友人たちもいる。

 

 

そうなってくると、友人たちと会ったときの会話が自分には理解のできない内容であることも増えてくる。

同棲経験のないわたしには同棲あるあるは全くあるあるじゃないし、家族計画の話をされても「わたし1人生きていくので精一杯だわ」と思ってしまう。「自分の結婚相手と仲良くしてほしい」と言われても「うーん、努力はするけど…誰…」っていうのが本音である。

ポッと出の「恋人」や「結婚相手」のせいでこれまで仲良くやって来たわたしと友人との関係が変わってしまいそうなことがわたしはとても寂しい。

 

 

でもそれを変わっていく友人たちのせいにするのは良くないのは分かりきっているので、わたしも「普通の女性」として恋愛を楽しめるようになりたい。

 

 

「なんで好きだとか付き合うとか、結婚するだとかそういう風になれたの?」と聞くと、みんな言うのは「タイミング」

 

 

わたしにそのタイミングはやってくるのだろうか。